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足りない自己資金を増やす方法

足りない自己資金を増やす方法としては、大きく分けて2つあります。
1つは、前のページで紹介しましたとおり、融資の申請前に支払った費用について、それを自己資金として認めてもらう「みなし自己資金」です。
代表的なケースとしては、「敷金、保証金」、「内装費」などの費用を前払いした場合の支出です。

しかし、先払いしたものすべてが自己資金として認めてもらえるわけではありません。自己資金として認めてもらうためには、前のページでも書いた通り、次の条件を満たすことが必要です。

・事業に必要な経費(設備・運転資金)に対する支出であること
・その支出の経緯が、領収書などの伝票類や通帳で確認できること

日本政策金融公庫では、以上の2つの条件を満たしていれば、「みなし自己資金」として認めています。

上記のような条件を満たせば、設備資金に関しては、比較的すんなりと自己資金として認めてもらえる傾向にあると言えます。しかし、その一方で、人件費や仕入代、交通費や広告宣伝費などの運転資金的な費用に関しては、そのすべてを自己資金として認めてもらいにくい傾向にあるようです。この部分をどこまで自己資金として認めてもらうかが、自己資金を増やすためのポイントの1つとなりそうです。

ですので、『資金とその使い道』のページでも書きましたが、創業時には、融資の申し込みをする前に先に設備などを購入し自己資金を減らす前に、設備資金に関してはなるべく借入でまかない、自己資金を運転資金にとっておきましょう。


自己資金を増やす方法 その2:現物出資

自己資金が足りない時に増やす方法がもう一つあります。
それは、会社の資本金を「現物出資」するというやり方です。

”会社の資本金”なので、個人事業を始めようとする方には残念ながら使えませんが、比較的簡単に自己資金を増やすことができます。

「現物出資」とは、金銭ではなく、その名の通り「モノ」で出資する方法です。現物出資は会社の資産になるものでしたら、原則としてなんでも可能です。具体的に例をあげると、有価証券、自動車、貴金属、パソコン、応接セット、オフィスデスクなどの動産や、土地、建物などの不動産などがあります。

これまでにも現物出資は認められていましたが、会社法が成立して、より広く、より簡便に現物出資が認められるようになりました。

現物出資は、金額によって扱いが変わります。500万円以内であれば、会社の取締役の調査・証明だけで現物出資することができます。500万円を超える場合は、弁護士、公認会計士、税理士などの調査・証明が必要です。さらに、現物出資の対象が不動産の場合は、不動産鑑定士の証明も必要となります。

現物出資の評価が、適正な価額よりも過大であった場合は、証明者は過失がなかったことを証明しない限り、不足額についての塡補責任や損害賠償責任を負うことがあります。

名義の変更や所有権の移転登記などの手続きが必要な場合は、別途それらの手続き・費用も必要となります。

現物出資をして会社をつくる場合は、定款の記載やその他の書類の作り方も変わり、多少作業が増えますので、この点も注意が必要です。

それでもどうにもならない場合

今まで自己資金にこだわってきましたが、もし不動産などの担保または第三者の方の保証等が用意できるのであれば、日本政策金融公庫の『新規開業資金』『女性、若者/シニア起業家支援』を使うこともできます。こちらには特に自己資金要件はありません。
ただし、自己資金要件がないからと言って全く自己資金を用意せず借りられるかというと、そんなに甘くはありません。想像すればたやすいことですが、金融機関の担当者はあなたの事業に対する真剣さや熱意、計画性及び人間性なども見ています。事業を始めようというのに自己資金が全く用意できないなんて事業に対する姿勢が疑われてしまいます。これは大きなマイナスです。

ですので、自己資金は3分の1に満たないけど、担保や第三者の保証人等が用意できるよという方でしたら、多少の自己資金を用意したうえで、上記のような種類の融資を検討してみてもよいでしょう。
その場合の自己資金は、ではどのぐらい必要なの?と言われても、何を事業化しようとしているのか?や事業計画の妥当性などが係わってくるので一概には言えません。

さらに、自己資金もなく担保や第三者の保証人も用意できない場合

さらに、自己資金も少なく、不動産などの担保や第三者の保証人も用意できない場合はどうしたらいいのでしょうか?

そのような場合は、「制度融資」の方でまだ道が残されております。
富山市の制度融資を見てみましょう。

融資限度額 1,000万円
(事業費の80%以内)
連帯保証人 個人は原則として不要
法人は原則として代表者のみ
担保 必要と認めるとき

以上のようになっております。
このことから分かるように、自己資金に関しては、計画全体のうちの20%用意できればよいことになります。また、担保や第三者の保証人に関しても、必ずしも必要でないことがわかります。

また、高岡市の制度融資を見てみましょう。

融資限度額 1,000万円
連帯保証人 個人:原則不要
法人:代表権を有する者
担保 原則不要

以上のようになっております。
こちらに関しては、自己資金要件は見当たりませんし、担保や第三者の保証人に関しても原則不要となっております。

どうしても、日本政策金融公庫からお金を借りなければならない事情がなければ、「制度融資」も検討してみましょう。

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