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お借り入れ概要
業種 | ソフトウェア開発業 |
---|---|
法人・個人の別 | 法人 |
自己資金 | 総事業費の約38% |
第三者連帯保証人の有無 | 無し |
融資希望額 / 融資実行額 | 300万円 / 300万円(満額) |
融資についての懸念事項
今回は、お客様の状況が下記のようなものだったので、特に懸念事項としては何もありませんでした。適切に書類を作成して、普通にやれば、融資は実行されるだろうと当事務所は事前に考えておりました。
- 業界経験が豊富
- 開業後の販売先の候補がある
- 自己資金が豊富にある(と思われた)こと
しかし、融資に絶対はありませんので、油断することなく、いつも通り、アピールする点等についてはしっかりと事前にお客様にヒアリングし、それを創業計画書の中に盛り込んでいきました。
アピールした点等
業界経験が豊富
創業者の方は、今回開業する業種と同じ業種の富山県の有名な大企業に25年以上勤めておられましたので、業界経験については申し分ないものでした。また、業務に関する特許をいくつか保有されておられたり、過去に関連団体の役員も勤められておられるなどの経験もありました。
したがって、創業計画書には、創業者のこれまでの経歴や創業の動機などを文章化し、金融機関との面談時には、保有されている特許に関する資料を事前に作成した上で、それを持参するようアドバイスさせていただきました。
開業後の販売先の候補がある
開業後は、まず第一の販売先として、これまで勤めていた会社から仕事を請け負うことが既に決まっておりました。また、後日に正式に契約書という書面でもって契約を交わすということでしたので、金融機関との面談時には、その契約書を提示するようアドバイスをさせていただきました。
見積書等や賃貸物件に関する資料の提示
100万円程する業務用のソフトウェアを購入する予定でしたので、それに関する資料として、その商品の販売元の会社のホームページを印刷して持参するようアドバイスをさせていただきました。
また、実際に働く場所として、富山市が申込先となっている公的施設を借りる予定でしたので、その施設に関する詳細が載っている資料や、金融機関との面談前に正式に賃貸借契約を締結した場合には、その契約書も持参し、金融機関との面談時に提示するようアドバイスをさせていただきました。
当事務所の感想
上記の3点を満たしているお客様は強い
やはり、上記の3点を満たしているお客様は強いなと感じます。これらの要件を満たしていれば、本当にあとは普通にしっかりとやるだけです。もちろん、創業者の方に税金の未納が無い、ブラックリストに載っていないなどの、融資を受ける以前の基本的な要件も満たしている必要はあります。
実際のところ金融機関にしてみれば、今回のお客様をどのように判断されたのかは当事務所の知るところではありませんが、当事務所としてはこのように感じます。
想定外にお金が必要になる場合に備えて自己資金はとっておくことの大切さ
はっきりと確認したわけではありませんが、今回、創業者の方が出された自己資金は、開業直後の総事業費の約38%の金額でしたが、当事務所が推測するに、創業者の方には、もっと出せるだけの自己資金はあったのではと思います。しかし、何も目一杯の自己資金を出すことが絶対に正解というものではありません。
むしろ、開業後には、開業前では考えなかったような想定外の事態に陥ったりする場合もあります。そのようなときに、手元に余裕資金が無いと、それに対する対策も取りづらくなります。一方、手元に余裕資金があれば、それに対する対策も取ることができるばかりでなく、手元に資金がある安心感から、あわてず落ち着いた気持ちで、それに対する対策をじっくり考えることができます。
そのようなことを踏まえ、自己資金に余裕がある方でも、「一切借入はしない」「自己資金はできるだけ多く投入する」ということではなく、適度に借り入れをし、手元に余裕資金を残しつつ、コツコツと返済していくことにより今後のために金融機関との関係も構築する等して、事業運営を行われたらよろしいかと思います。
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